君去らず
袖しが浦に立つ波の
その面影を見るぞ悲しき
どうも、ひのきですm(*_ _)m
明けましておめでとうございます\(^o^)/
この一年、皆様が笑顔で良き日々を過ごせますよう(*^^*)
さて、走水より浦賀水道を渡ろうとした日本武尊でしたが突如海は荒れ大波に飲まれんとするのを見た后 弟橘媛は皇子を救うため、立つ波を治める龍とならん、と祈願し入水すると荒波は鎮まり武尊は無事に上総へ渡れたという
冒頭の歌は姫の献身を想い日本武尊が謳ったとされているものですが、この 君去らず が木更津となったと言われており、浦賀水道東西の地名はおふたりに因むものが多いんですね
7日の後に后の御櫛が打ち上がり、日本武尊は御陵を造りその櫛を納め、橘の樹を植え祀ったという
それがこちら、橘樹神社です
いやー、なぜでしょうかほんっと2024年下旬は鼻、頭、つま先、そして腕とチーバくん巡りになりましたw
先日の浦賀巡拝にて走水神社を参拝、こちらの事を知ってその勢いでまた始発に乗って茂原の本納まで来てしまいました(*´ω`*)
橘樹 で たちばな と読みます、社紋は橘ですね
いやー、、、由緒だけ見ていたのですが、、、これは、、、広い
実は勝手ながら小さく守られている質素なお社だと思い込んでおりまして( ̄▽ ̄;) この後の予定も考えていたのですが、こちらはささっと済ますような場所ではない、しっかりとご挨拶して行くべきだ
入ってすぐ左手に井戸の跡が見えます、この他にも数箇所に井戸跡がありました
二の鳥居前には水は流れていませんが水路に架かる太鼓橋、早朝のとても澄んだ氣に満ちた境内がとても神聖です
あ、、、ねこ
本納橘樹神社と呼ばれているようで植えられた橘樹は二本だと書かれています、帆丘と呼ばれる墳墓については御神域として発掘はされていないそうですが吾妻池は造営時に掘られた跡が池になったと言われているそうです
この後の予定を大幅に抜くことを決めたのでとにかく時間など気にせず心の向くままに巡ることにしました、いやー根元まで凄い瘤ですこと、こういうの大好きです
こちらは納札所
そして手水舎です
やや新しい水盤にもしっかりと橘紋、そしてこの後ろが吾妻池
あ、猫二号
っと、、、左からも猫登場、一瞬、もう池を回ってきたのかと思いましたが最初に参道を横切っていたのは池向こうの横腹とは模様が違うのでこの子は最初に見た一号ですね
こちらが吾妻池、群馬の地名にもなっている吾妻は東征帰りに「吾妻はや」と三度も嘆いた事が由来なので櫛を祀った陵墓前の池に相応しいお名前ですね
こちらは日本武尊でしょうか
標柱の字は読めず
水面に映る朝陽が美しく思わず 吾妻鏡 を頭に思い浮かべたけれど全然関係ありませんね(あがつまじゃなくてあずまだし)
それでは、、、ご挨拶!!
朝陽を受けた鰹木が照明のように輝いています、御祭神は弟橘比売命、倭建命、そして姫の父とされる忍山宿禰の三柱です
大分色が薄れているようですが目の色は碧でしょうか、父の腕に掴まるとっても素敵な狛犬さん
色はそっくりだけど二匹の三毛ちゃんが居るようでどちらものんびりマイペースで逃げることも無いけれど1m以内には近付かせてくれない狛猫ちゃん一号二号、こちらは白が多いので池の向こうにいた二号
拝殿前には力石、その後ろは庚申塔かと思ったのですが奉納碑のように見えました
こちらもやはり額の文字が読めず、社の中には神輿が納められていますので本社神輿かもしれませんがこんぴらさんや氷川さんなどは時々神輿のまま祀られている場合がありますよね
社殿左手が広く境内社が見えます、そして吾妻池
並ぶ境内社、左手から保食命を祀る稲荷神社と木花咲耶姫命を祀る子安神社、天手力男命を祀る窟戸神社、扁額が御祭神名なのはとても良いですね
...と、 ニャ と小さな声が聞こえたかと思ったら写真も間に合わぬスピードでストトトトッと今度はキジトラちゃんがやって来た、めっちゃ猫居るやん!!
1m以内に近づかせてくれなかった一号・二号とは違って自ら擦り寄って一頻りおいらの手を堪能すると満足したのかのんびりと離れて行く三号のお尻
どこいくの?と聞くとサッと振り返ってまたこっちへ来てさっきよりも激しくぐるぐる回りながらスリスリ攻撃、あっ、参拝の邪魔しちゃ悪いなって気を使っててくれたのかーいいんだよー
心ゆくまでワシワシ撫でてあげたら満足したらしく近くで毛繕いをしはじめたので散策再開、あーーーこういうの大好き、手植えなのか自生なのかわかりませんが大きな切り株の真ん中から伸びる新たな命!!
さてこちら、とっても立派な拝殿ですが本殿へ続く幣殿が物凄く長い! そして陵墓の裾に建てられた本殿がまた凄く立派です
そう、こちらへ来て看板を見るまで知らなかったのですがこちらは上総国二宮なんですね
こちらにも手水舎はあります、そしてさっきからずっと付かず離れずで一緒に居てくれる可愛いキジトラちゃんもフレームイン
なんと美しく素晴らしいことだろうか、とっても優しい気持ちになれるのは后を想う心とそこに沿われる姫の御心が宿られているからでしょうか
弟橘媛御陵の碑、立札には許可なく立ち入らぬよう書かれていますがつまりは御神職様の許可が得られば立ち入ることが出来るということになります
暫し迷ったのですが、もし いいですよ(*´ω`*) と言っていただけたとしてもおふたりのお気持ちにはここからでも十分触れられるしわたしなどが穢すべからずの心
ねー、キジトラちゃん ニャッ そっかー、お前さんたちは入って行ってるんだよね ニャツニャッ 何気に話し掛けるとちゃんとお返事してくれるのは三号だけではなく一号もだった(二号は返事してくれてない)
わー、素敵だ、境内社の裏手が御陵の裏へと続く道になっていて進んでみたけれど一周出来るわけではありませんでした
左手が行き止まりの道、正面は陵墓斜面
戻ってきてもまだキジトラちゃんは待っててくれた、また後ろを着いてきたかと思ったらなんと狛犬さんの前(しかもちゃんと私の居る位置に向けた正面w)に陣取ってポーズを取るというさすが神社の猫たん!(みんな首輪着いているから多分?)
拝殿前へ戻ってくると二号がポカポカ陽気に思いっきり伸びていて後ろを付いてきた三号もお賽銭箱前で寛ぎ始めた、どうやら日当たりの良い拝殿前がベスポジのようだ、勿論真夏になればここは灼熱だろう
右手側からの拝殿、幣殿、本殿、美しいですね
こちらこそ陵墓へ登る道のようです、再びちょっとだけ考えましたが、うん、私はこちらへ登るべきではない、というか登って何か特別な事があるとは思わないので敢えてお願いする事も無いと判断してここから一礼しました
手付かずで保たれる古来の植生や特別に登りたい想いのある方は、自分が聞いていないので許可されるかどうかわかりませんが神職様へ問い合わせてみてください(*´ω`*)
ただし、良かれと思って不敬をされる方も見受けられるので御神域では心からの参拝(御挨拶)のみにしましょうね
(別の場所ですが過去に祝詞の類とは異なるよくわからない文言を唱えていたりあろう事かお酒を土に振り撒いたりするのを見かけた事があります)
さらに脇の道を降りてみると裏参道になっていて、これはさすがに境外へ出て行く道だな、と思ったところでした
ザッザッザッザッザッザッザッザッ と落ち葉を踏む足音、そして黒い影が勢い良く、そして真っ直ぐ私へと向かってきた
四号 クロ 登場
今度は門柱を撮っていてスマホを手にしていたのにそれでも撮るのが間に合わない速度でまっしぐらに駆け寄って来て、それはもう手から足からお尻から何周もしゃがむ私を周りながらありったけのマーキングをしつつ撫でろ撫でろ攻撃を繰り広げる最強の甘えん坊であった(*´ω`*)
もう止まらない止まらないw
ちょっと油断している隙にちょぴっと離れてみたら、ちょっとなんで離れてんのよぅ、という表情ですぐに駆け寄ってくる、なんて可愛いんだ(*´ω`*)
落ちている杉の葉で遊んでやったらそれにも食いつく食いつく、猫好きさんは是非、このクロちゃんを見付けてあげてください、ちょっと風邪気味なのと目鼻がぐじゅぐじゅしてますが暫く離れてくれないほどダントツに懐っこいです(*´ω`*)
最後に美しい紅葉と池を堪能(*´ω`*)
池の正面側には社名(樹の文字は無い)が入った石が、座っていた方もいらっしゃいましたがベンチなのかどうか、というか社名が入っていると座る気にはなりづらいですw
いやー、ほんっと素晴らしい神社でした、とにかく穏やかな氣に包まれて、そりゃー猫ちゃん達も幸せだわ(*´ω`*)
日本武尊と弟橘媛の御霊はこちらでしっかりと仲睦まじく過ごされている、そう思える御神域でした(*´ω`*)
流れとはいえわざわざここだけのために茂原まで...行くの? なんて少し思いはしましたが、ほんっと来て良かったです
ちなみにWikipediaには境内社として秋葉神社(伊弉冉・迦具土)と粟島神社(少彦名)という記載がありました、もしかしたら吾妻池のお社と神輿が納められていたお社がそうなのかもしれませんが、定かではありません
さて、走水神社で軽い由来を知っただけで来ましたのでこれほどの規模と居心地の良さを全く想定しておらず、予定ではこの後バスに乗って別の神社へ、さらにそこから3時間半掛けて九十九里浜を歩いて行き最後に三社巡る、なんて計画だったのですがw
ならばバスを1時間ズラして、とも思ったのですがそうなってくるとちょっと時間的に辛くなる、えぇーい、こういうのも御縁のひとつ!という事にしてその実はただの下調べ不足というだけなのですが( ̄▽ ̄;)
次に参拝するのがこの日の最後に予定していた神社なのですがこれもお導きか、橘樹神社をゆっくり堪能し、次の神社もゆっっくり堪能することこそ、自分では気付けなかったこの日の参拝意義だったのです
本納駅で電車を待っていると...ヒョコンと顔を出したのはハエトリちゃん!! どっから着いてきてたのー!!
私、虫は嫌いではない、かといって蝶やダンゴムシは触れるけれどそれ以外の虫はひよって出来れば触りたくはない、蝉も捕まえる瞬間にブバババババッなんてされそうで出来れば触れたくない
特に蜘蛛は嫌いだ、あいつら、家賃も払わずあっちこっちと勝手に糸を撒き散らす事迷惑この上無い、ただ益虫だと考えれば許さざるをえない、しかも神様の使いだなんて言われるもんだから嫌いではなくなったけれど身体に乗っかっていたら ひぇぇぇ、フーーーッ!! と即座に吹き飛ばすだろう
でもこいつだけは別だ(`・ω・´)キリッ
ハエトリちゃんの可愛さは群を抜いている、糸を多少出そうとも可愛いレベル、ピョンピョン跳ねるのもまた可愛い、もはやミニなタチコマなんだよ君は
でもごめんよ、これから電車に乗っていくから本納に残っておいでね、と降ろしてやって次の目的地へ向かったのである
後述
さて、当ブログを続けてお読み頂いている方ならば、おや? と思われたかもしれません
対岸である三浦半島巡拝の走水神社について調べた時のこと
日本武尊が残した冠を村人が祀ったのが走水神社で流れ着いた弟橘媛の櫛を旗山崎に祀った橘神社が軍用地になった為、走水神社へ合祀されたという話がありました
はて、こちらの橘樹神社にも弟橘媛の櫛が祀られており、これはどうしたことか
答えは明白ですね
夫である日本武尊が后の献身を嘆き、行く先で陵墓を造り歌を詠むほど愛していた妻の櫛を間違うことがあろうか
その可能性はゼロではない、というよりかなり高いと感じます、なぜなら姫に付き従って10名の女官も入水している、そのうちのどなたかの櫛であった可能性が最も高い
ただし、です
后と女官では持っていた櫛に違いがあったはず、であれば村人とはいえ姫ものもであると確信出来たとしてもなんら不思議は無い
櫛といえば髪を梳かす物で普通はひとつあれば十分と考えますが、前櫛や櫛簪と呼ばれるものは飾りとして髪に挿していますし恐らく女官クラスが身につけていることは無いのではないか、また日毎に前櫛を替えていたとすれば女官が複数持っていたかもしれない、さらに梳かす用の櫛も持ち合わせていたとすればひとつだけでは無いでしょう
当然ながらどちらも納められた櫛を見ることは叶いませんのでわかりませんが、万が一、姫のものではなく女官のものだったとしても姫付で共に入水された方の櫛であれば心ひとつ、その櫛に弟橘媛の御魂を祀ったとしてもしっかり届くのではないでしょうか(*´ω`*)