どうも、ひのきですm(*_ _)m
映画のお話でございます
作品について、IMAXについて、そして最後にネタバレと分けていきますが些細な情報も知りたくない方は読まないでくださいねー(そんな人はそもそも来ないか)
さて、今回観てきたのは北野武監督作品『首』 と、私が大好きなリドリー・スコット監督の『ナポレオン』で、どちらも事前情報ゼロ(公式トレイラーひとつづつのみ観た)でした
まず、北野武監督作品『首』
これについては完全な思い込みでしたね、プレスリリースの時から期待に期待を重ねてアウトレイジの時代劇版なガチイメージで観に行ったのがちょっと間違いでしたw
トレイラーは何パターンもあるようですが私が観たのはメイン?になっているひとつだけでして、それからしてもかなりリアル?に武将の腹黒さや残酷さを描いた作品だと思って気合いを入れて観始めました
詳細はあとがきに書きますが、まず一番最初のシーンからして結構なグロさでスタート、これはダメな人はダメなくらいリアル志向で来ると相当な覚悟をして観ろということだな?!とガッツリ期待←アウトレイジ大好きマン
ですがそこからは戦国の人間模様中心で進んでいくのでどちらかというと正統戦国映画?
すると徐々に アレ? あれれ? という演出が増えて来て途中で気付きました、これは北野作品というよりも たけしワールド として観る作品だ!!
言わば座頭市のような方向性だけれど後半は結構普通におふざけが入っていたような?w あ、ラストが突然のミュージカルで終わるなんてことはありませんw
つまり、これを真剣にガチに観ると肩透かしを食うので、こういう作品だぞという方向性を知った上で観た方が絶対面白いだうなーと思ったのが今回記事にした理由です(・ω・)ノ
記事にするならば、と調べてみたらやっぱりそういう理由で辛辣な感想・評価の方も多いようで、私的には『戦国スペクタクル』という宣伝はダメだろうなwと思いました
真剣、緩い、真剣、緩い、謎の笑い、真剣、という感じで観られる作品なのですがシリアスシーンがさすがの北野組に選ばれし名優達ですからそのギャップがゴロゴロと入り交じる、なんならジョークの伏線かと思った部分が真剣な伏線だったりするのえその辺まで許容出来るというか、楽しめる人でなければという人を選ぶ作品ですね
構想30年の壮大な歴史活劇コント という感じでしょうかw
ただまぁそこまでコントに振り切っているわけではないので中途半端と取られても不思議はない作品です
はっきり言って成功はしないかなぁ、、、人気にもならないかなぁ、、、でも個々の役者さんの演技はさすがだし(特に加瀬さんの尾張弁は名古屋出身者だけど部分的に分からんくらい凄い)北野武らしい解釈も面白いしこれはこれでアリだな、という流れなので私は好きです(*ˊ˘ˋ*)
でも、でも、はっきり言えば期待ハズレだったので劇場でなくとも後の配信で良かったかな、、、という感想
あとは あとがき のネタバレにて(。-_-。)b
続きまして、私の敬愛するリドリー・スコットの『ナポレオン』
こちらも劇場のトレイラーのみで観劇しました
これはもうさすがのリドリーですね、自分が不勉強なだけですが、有名であり過ぎるが故に一部しか知らない、噂しか知らない、思い込みが多い、つまり全然分かっていないナポレオンという人物とフランスの歴史を学ぶことが出来ました
こちらこそ歴史スペクタクルと言いたいのですが、スペクタクルよりも深くナポレオンという人そのものに焦点を当てた作品なのでより感情移入出来るでしょう、、、と言いたいところですが、やっぱり偉人であり異人たる彼ですから感情移入は難しい
それを見越してか、作品の魅せ方も感情移入させるというよりは『その人』を観せてくれるので密着ドキュメンタリーを観ているように感じました
なので少々、、、少々ですが、眠くなるところもありましたw←早朝から首とナポレオン二作連続で観るからじゃw
でもやっぱり最高ですよ、まず映像が美しい、そして描写が細かくて良い、そして『あぁ、フランス人っぽい(勝手なイメージですが)』というのが随所に現れていてそれこそ本当に歴史の勉強ですよね
そう、映画が元ではありますが戦争モノを始めとして過去のフランスっぽさに対する世界的なイメージは結構一貫してますよね、つまり、そうなんでしょうw
逸れますが、フランス映画もかなり独特ですもんね、逸れたついでに言えば一番大好きなフランス映画はヴィドックです
戻りましょう、ナポレオンがメイン主体の作品なので彼が遠征中にフランス自体がどうなっていたのか、どうして民衆から絶対的な人気を一身に集めたのかも理由がなんとなく伝わってくる作りになっているので歴史を知らずとも楽しめました
部分的な創作は混じっているにしろ歴史としては史実なのでWikipediaでも良いので知らない方は先に見ておいても良いかもしれません
私は逆に思い込みしかない、しかもそれさえ僅かしかないナポレオン像を持って観たのでとても新鮮に楽しむことが出来ました
そしてそれほど多くはありませんが戦闘シーンはやっぱり圧巻! さすがすげぇなぁ!と思ったらやっぱり実際に撮影されてましたね、残酷表現もあるので苦手な方はちょいちょいと目を覆うかもしれませんが全体的にはそれほど酷くはありません
兎にも角にもあの時代のフランスにタイムスリップして駆け抜けて観てきたくらいな感じでとっても良かったです
検索してみると英雄譚を崩す的に書かれている記事が多いのですが私としては逆に英雄感が深まっているんじゃないかと思いました(ネタバレにて)
あと、ジョセフィーヌ役のヴァネッサ・カービーも素晴らしかったですね、不思議な魅力を存分に演じてて私の大好きなリドリー作品キングダム・オブ・ヘブンのシビラを思わせる表情や演技
リドリー、そういう女性好きなんでしょうかw 素敵でした
勿論、ホアキンの演技は言うまでもありません、二人の二人にしかわからない絶妙なやりとりでの表情は必見です
いやー、イオンシネマ、良いですね(*´ω`*)
クレジットのイオンカードを作っておけばイオンシネマで映画が1000円で観られる!! これはデカイ!!
今年半ばで突然の改悪がありまして批判も多く、確かに私も年間途中で急に?!ってびっくりしましたが、、、まぁ年会費払っているわけではなく(有料ワタシアター会員にはなっていますが)、そして自分はそこまでのヘヴィービュワーではないのでいっか(*ˊ˘ˋ*)と思っています
そしてIMAX!! プラス600円、つまり実質1600円と通常の一般観劇よりも安い金額で超綺麗な映像と迫力の音響が楽しめるのであ~る!!
ってイオンカードの宣伝みたいになっちゃいましたが、IMAXでオススメなのはスクリーン中央付近よりもさらに数列前
前になればなるほど少し見上げる形になるのでスクリーン左右と上方が僅かに歪みっぽくなるはなりますがそんな気になるほどではなく、美麗映像が迫ってくるような感覚で観る事が出来ます
正面で少し離れてしまうと スクリーン感 が出てしまって没入感が少し薄れてしまう気がするんですよね
ただ美麗であるが故の問題もあって、意外な事に最新の機材で撮影された作品であってもカメラがアングルを速めに振るシーンで少し処理落ちが見えてしまったりもします
つまり、完璧CGとコマ数で作られた迫力映像作品は処理落ちも無く4Dのように椅子は動かないのに脳が勝手に浮遊感を出してくれるのでかなりオススメ、次に画質には拘らなくても音響が凄いのでそういった作品でもオススメです
過去にIMAXで観たのはこんな感想です(思いっきり個人感覚です)
首←IMAXじゃなくても別に良かったかな
ナポレオン←出来ればIMAXの方が良いかな
ちなみにトップガンマーヴェリックはユナイテッド・シネマの4DX with ScreenX でも観たのですがとんでもなく最高でした☆
ネタバレのあとがき
ここからはネタバレを含みます
ご注意ください
というわけで、首を観終わって立て続けに観劇したナポレオンの冒頭が斬首から始まるという『首』繋がりのハシゴとなりましたw
その『首』についてのネタバレです
もうね、もうね、もうね、これが言いたかったの!!
戦国シロさんやないかい!!!!!(*≧ε≦*)ノ彡☆バンバン!!
(わかる人にしかわからない)
戦国時代の男色を異色と見る方はまだいらっしゃるのでしょうか、当時の男色は、特に身分のある者の間では当たり前のことであって完全な男色でなく正室や側室を多く抱えている武将でも時には若く色男を側小姓に置いて時々抱くというのが普通でした
利家とまつ で有名な前田利家などの超有名武将でも当たり前のように小姓を抱くことがあるほど当時としては 普通 だったんです(勿論、男色気の無い人も多く居ます)
女性を愛していたけれど時々小姓をつまみ食いしていたのか、正室側室に子を産ませていたのはあくまでも後継者の為であって女性を愛してはいなかったのか、についてはしっかりと調査しないと分からないんですねー
ある意味、寛容な時代が徐々にというか一気に厳しくなり、そしてまた現代になって寛容になってきたという感じで、よく使われる多様性というのは決して新しい事ではなく本来の形なんじゃないですかね、と常日頃から思っていた私です
いやね、西島秀俊さん、現在season2が放送されているドラマ『きのう何食べた』で内野聖陽さんと男性カップルとして絶妙な掛け合いをされているのです
内野聖陽さん演じるケンジとは全く方向性は違いますが、遠藤憲一さんが物凄く素晴らしい演技でしたね!!
信長のソレはまぁなんというか、特異な性格であるが故に(勿論素晴らしい熱演でしたが)男色演技としてはちょっと評価外ですね
って別に男色が好きなわけじゃないんですが、やっぱり " 何食べ " の内野さんやエンケンさんがああいった迫真の演技をされると演者さんってほんと多才で凄いなぁと思うわけです
良い人がイメージにない悪役をやる、怪演をするというのも勿論凄いのですが、その方向性が少し違う気がするんですよね
そして軸になるシナリオとしてはとても面白かったですね、戦国においては親子主従を問わず下克上や戦国の倣いとして裏切りや密約が当然のようにあったわけですが、例えば三成と兼続、景勝と兼続、兼続と慶次郎(全部兼続やんけw)のように命を賭けるほどに強い信頼関係もあった
そういった信頼関係の中に愛情があったとしても不思議ではない、実際に信長の命により村重説得に当たった姻戚関係にある光秀が恋仲にあったと考え、そこから本能寺まで結び付けたのはとっても面白かったですね
あと、やっぱミュージカル要素入れてきた!! と思ったのですがうまいこと新興宗教の祭りという設定にすることで異様感を出していましたし、巨躯で白塗りの教祖は手が奇形で言葉が途中から狐面の巫女に移るといった設定も凄く細かくて良かった
既述のように、所々でお笑い要素が入るのですが、まぁ悪く言えばそれがちょっと弱い笑いだったので なんだこれ? と思ってしまったのですが、それをちゃんとした笑いにしてしまうと作品全部が笑いになってしまう
真剣に作品を作ったけれど生真面目に見ることなく息抜き的な要素で入れたのかなって感じでもあるのですが、後半になると これ絶対にたけし独断のアドリブだろ っていうシーンがチラホラ出てきたりもしてw
きっと突然シナリオにない事言われて狼狽えたんだろうなって感じだったり、またやってるよって素になって突っ込んでる南朋さんや忠信さんがまた面白くってねぇ(*´ω`*)
特にずっとポルトガル語で悪態を吐いていた弥助が実は信長の首を切って持ち去っていたとか面白すぎますw が、実はこれ、ほんとかどうか分かりませんが信長の子孫を自称する方が弥助が持ち出した首から作られたものだとされるデスマスクを所持されているそうなんです
そういった小さな説までも詰め込んで30年も掛けて構想を練られた作品、なんとなくですが、いろいろやってきた中で思うものを全部詰め込んだ 自分 としての集大成を作ったのかなぁって感じです
もう一度映画館、とまではいきませんが配信が始まったらもう一回、今度こそ構えずに緩い気持ちでいろんなポイントを探しながら観たいですね(*´ω`*)
ナポレオンについてのネタバレってほどではないんですがw
英雄感が強まったというところですね
砦奪還では震えていたり、議会で我慢出来ず飛び出したけど揉みくちゃにされるとちょっとへっぴり腰で逃げ出したり、そして皇帝であるにも関わらず、いや、皇帝という立場にあるからこそ妻に依存し、愛情深く
そしてそれは皇位継承の為に離婚した後にも変わらず最も大切な人として想い続けた
実は人間臭いからこそ、どれだけ頑張って戦い続けていたのか、それこそが英雄の証じゃないですか
リュック・ベッソン監督のジャンヌ・ダルクもやはり、まぁこちらは神憑り要素もあるのでちょっと違いますが、同じフランスの英雄として語り継がれたひとりの人間を描いた作品
英雄は人々が作り出すものであり、勿論その人自身にもそれだけの素質やカリスマがあってのことだけれど、でもやっぱりその英雄も 人 なんです
うん、やっぱり良い映画ですね(*´ω`*)
というわけで、勝手な映画評でございました(*´ω`*)