どうも、ひのきですm(*_ _)m
遂に、遂にやって来ました、宝徳山稲荷大社!!
凄い、凄いんです(記事も激烈に長くなります…)
宝徳大社との出会いは15年近く前のこと、やはり直江津から新潟へ向かっている時に車窓から見える巨大な神殿を見てその存在を知り、それから数年後に初訪するも神社に興味の無い友人をドライバーにちょっと立ち寄っただけなのでちゃんとした参拝はせず拝殿を覗いたのと雪に包まれた社殿を眺めただけ
そして此度、糸魚川の翌日はどうしようと考えて真っ先に思いついたのがこの宝徳山稲荷大社への参拝だったのです、三度目の正直!!
最高の早朝直江津巡拝から最高の車窓を眺めながらの移動
学生たちが降りてからはほぼ独り占めな贅沢な車内(*´ω`*)
そして初めて駅に降り立ちました、越後岩塚!!
えぇ、降りたの、私ひとりだけですw
わかります? 山の上にお社が突き出てるんです、それも三棟も
感覚がバグります、よく見ればサイズ感おかしいんですよ
まさに新潟へ向かう途中に な、なんだあれぇぇぇ?! となったのがこの光景でした
越後岩塚駅☆ と写真を撮ろうとしたら鴉さんがカシャカシャっと顔を出す、お?歓迎してくれるの?と写真を撮ろうとしたらガシャガシャっとまさかの二匹目が出てきて並んでくれました
鴉さんは伏見と嵐山でちょちょいとあってからとっても大好きな眷属様です(*´ω`*)
後から来てくれた一羽は行っちゃったけど最初から居た子は撮られてるのがわかってるかのようにめっちゃポーズを取ってくれました
駅を出て右手に行くと線路を潜る地下道がありました
っっ最っ高かよぉぉぉぉおおおお!!
車内での朝食用に直江津駅で買ったサンドイッチ、天気が良いから外で食べることにして大正解でした、太陽を浴びながら青い空、輝く雲、お稲荷様のお姿、そして実りの稲と水路の水音、、、こんな贅沢な朝食がありますか?!
トンボが指に留まってこんな写真撮れるとかありますかぁぁあ
もう、この時点で最高(´;ω;`)
え? のんびりし過ぎだろうって? 実は私、旅に出ると基本的に移動は必ずと言って良いほど始発なんですけど今回二本目の電車だった理由は神社が開く9時に合わせたから、そして信越本線は本数が少ないので次の電車まで宝徳山稲荷大社だけにのんびり贅沢に二時間も掛けられるんです(*´ω`*) ←フラグ
では、参りましょう!!
山の坂道を少し登っていくとこちら、正面にお社がありますがまず本宮内宮へ向かいます
わかります? わかりますよね? こんなところまで知らずに来る方はいらっしゃらないでしょうけど、知らずに来たら仰天しますよね
まずこちら、巨大な空撮境内案内図
こちら、色々と特殊な神社さんなのですが夏期は本宮、冬季は内宮と御神体が遷られるのです
そして振り返ればどーん!! こちらが正面(左側)が内宮本殿
正面の大門と鳥居を潜り左に曲がってローソク殿を経てまた左に曲がった本殿へと参拝するのが冬季ですね
鳥居や建物の大きさに圧倒されるのですが内部の規模もやはり凄く積まれた奉納酒樽の先には石灯篭が並びます、そして十六菊花紋!?
今回は秋ですが冬季ではないのでこちらは入れません
内宮全体像がこちら、何度見ても(二度目ですが)凄い
大鳥居が大門の上に架けられていますが、こちらは冬季用なので豪雪であっても境内に入ってすぐの位置にあり歩きやすい為だと思います
今回は夏期なので奥の本宮へ向かいます!!
こちらが広く駐車場になっているのですが前回訪問した真冬でもしっかりと除雪されていましたね(*´ω`*) 社号碑裏の建物はトイレなのですが冬季だけ使用されているのか今回は表示も無く知らない人は倉庫か何かと思うでしょう
大きければ良いというものではありませんが、こう全てが大きいと巨人の世界に迷い込んだような気になります
ホームからも見えていた巨大な二棟の間が本宮の参道です
右手の建物は6階くらいあるでしょうか、こちらは上之宮で結婚式や七五三などの会場になっているようです、勿論前回はびっしり雪が積もっていたのでここから先は初めてです
目がパチッとして顎の輪郭が特徴的なちょっと濃い顔の神狐さん
どこを見ても 壮大 という言葉が当てはまる別世界
こちらがこれから向かう本宮の本殿ですね
手水舎も凄い!!のは屋根で水鉢は通常サイズw でも水鉢もとても良い雰囲気です
なんか、こう、、、ずっと見ていられる
それでは呼吸を整えて、いざ
本宮 本殿
ここから先は撮影禁止なので写真はありません
御祭神は 天照白菊宝徳稲荷大神、大和古峰大神、八意思兼大神 の三柱なのですがHPを見ても御神徳の説明のみでどこをどう調べても分からなかったので後述します
そして御由緒も謎が多く、殷帝大王(いててのひみこ)の命により物部美万玉女命(もののべのみのわひめのみこと)が瓊名(ぬな)の里に日の宮の御社(今の奥宮)が建てられたのが創始とされているのですがこちらも併せて後述とします
かといって謎の宗教団体というわけではなく、持統天皇の代には勅許を得て社殿が造営され越国56座筆頭として一ノ宮を賜ったとされていますが、はい、ここも後述とします
が後述ばかりなのでこれだけは先に言っておきましょう
とても素晴らしいです
本殿内は壮大、見た目の通り殿内はかなり広くなっています
入ると正面に賽銭箱があるので軽く参拝を済ませる方はそこで、しっかりと参拝される方は靴を脱いで上がらせて頂くのですが殿内は部屋分けなど無く巨大な空間
右手に授与所と社務窓口、左が待合所(ベンチや自販機があります)、正面手前が拝所、そして奥に神殿が祀られてます
宝徳山稲荷大社の参拝方法は珍しく、授与所で一人一箱の神前五色ローソクセットをお受けすると中には緑赤黄白紫の五色が2セットで計10本入っています
神殿の両側に蝋燭部屋があるので右、左の順で蝋燭を灯しに行き、最後に正面手前から参拝します
まず最初に緑の蝋燭から、先にどなたかが灯された蝋燭の 白 から火を頂いて蝋燭立てに、次の赤は自分の緑から、次の黄は自分の赤から、と白紫と灯す、これを神殿の右側、左側の順で行うので10本セットで恐らく想像されるよりもちゃんと大きな蝋燭かと思います
初めてなのですが、と聞けば丁寧に教えてくださいますし説明の紙も頂けますが、それぞれの蝋燭部屋に大きく丁寧な説明が掲出されているので結局紙よりもそちらを見ることになりますw
それぞれの色には意味がありますので灯す際にその意味に沿った目標や願いを念じてみました
参拝するお賽銭箱前では他の方々が正座してご挨拶されていたのが見えていたので前に習えで同じようにしました、と言っても特別な感じではなく、着座 二礼 二拍手 一礼 と着座が入るだけですね
平日の朝とあってか参拝者がかなり少なくそれぞれの蝋燭部屋でも神前でも周りの方を気にすることなくご挨拶出来たのですが、いやはや、実はちょっと迷っていたんです
手前のお賽銭箱からのご挨拶だけでいいかな、と
実は前回訪れた際はなんと言いますか、不思議なものですよね、まだ神社巡りもしていなかった頃ではありましたがそれなのに惹き寄せられ、そして訪問するチャンスが出来た、それなのにまだ自分には相応しくない、そう感じて拝見するだけに留めたんです
でも手前から神殿の様子を伺っていると、大丈夫、今回はその為に呼ばれたんだから、と思い直したのでした
この蝋燭を灯して立てるという行為はお寺でも一部の神社でもありますしやったこともありますが、人様の白 家内安全 から火を頂くことの意味、そして五色それぞれ火を灯す時に色々な想いが巡るのです、そして立てる時にその想いが纏まる
それを右、左と二回繰り返すことでその想いがより明確になる、その答えは 感謝 でした
自分一人で生きているわけではない、健康でいられること、仕事が出来ていること、障りなく日々美味しく食事が出来ていること、そして安寧に暮らせていること、それぞれに感謝した最後に灯す紫の意味は心願成就、つまり日々に感謝していくことが未来に繋がる
ずっと心にあったご挨拶がこのタイミングになったのはきっとお導きだったんだといつも以上に思いました、まさにそういうタイミングでしたし普段から思っていた感謝の気持ちをこうしてしっかりと考えられたのも 今 だったからなんだと思います
そして御守りをお受けしました(*´ω`*)
はー。。。何があったというわけでもないのですが物凄く心が洗われた気分になり階段を降りつつふと目がいった擬宝珠、、、ぇえっ!?
か、カマキリさん、こんなところ、乗る?! しかも、、、目を閉じていて眠ってる?! 歩くと暑くて半袖な気温でしたが太陽を反射して暖かかったんでしょうかねぇ
カマキリって、こう、シャ-ッ!!ㄟ(・∀・)ㄏ っていうイメージですが西洋では praying mantis と呼ばれていて、マンティスだけでカマキリなのにわざわざプレイングを付けて 祈る預言者 とか 祈る占い師 という名前を付けられているんです
それは知っていたのですが、まさに祈るような姿を見るのは初めてでびっくりしました、場所も場所だしなんと神々しいことか
お腹がパンパンに膨れていて、一瞬 アレ かな?とも思ったのですが調べてみれば秋が産卵期らしく写真を拡大して確認してみたら雌でした(*^^*) あまりに近くで観察していたので目を覚ましてこちらを見ていましたが動く様子は無く、良い子達を産むんだよ、と先へ進みました
駐車場の脇に石碑が?と近づいてみると旧本宮跡でした
宝徳山稲荷大社は毎年の春夏だけでなく御神託の度に数多くの遷座をしてきたそうです
続きまして最初の場所へ戻って一之宮へ
そういえば境内のあちらこちらに細かい色紙片が撒かれていたので御神職様が清めて回られた跡なのでしょうか
こちらは調べてもどういったお社なのかわからなかったのですが、近付いた瞬間に物凄い歓迎ムードを受けて思わず涙が浮かびました
わかります? 左右に並ぶ犬狐犬狐犬犬狐さんたちのお顔の優しいこと優しいこと、凄く優しい笑顔で迎えてくれてるのが洗われたばかりの心にどストライクでした
と近くにあった岩がとても気になって近付いてみると、、、?! 卵の殻の欠片らしきものが?!
まさか、白蛇さんがお供えの卵を食べたの?? それとも鴉がどこからか持って来て食べた跡??
うーん、、、暫し周りを観察したけれどわからず
よし、いざ奥宮!! と曲がりくねった道を歩き始めると直ぐにその姿が見えた、やっぱりデカい
絵葉書になるんちゃうん!! というほど素晴らしい眺めです
さすがとも言うべき、駅前からもここからもお稲荷様の目の前に広がる田んぼは素晴らしいとしか言いようがない
家も無くなった長閑な道、雲ひとつなく広がる青空、花粉団子を集めるミツバチの群れとひらひら舞う蝶、、、あぁ、最高だ
というところでふと時計を見る、、、ぎぇぇぇぇっ(꒪ꇴ꒪ 次の電車まで2時間もあるからと余裕をぶっこいてのんびり田んぼ見ながらおにぎり食べたりはしたけど1時間半も経ってるとはっ(絶句)
やばい、ギリギリヾ(・ω・`;)ノ と歩くペースを上げてすぐの所で宝徳大社の碑、あと少し!!
そう、社殿がデカ過ぎて近いのか遠いのか、デカイからこそ近く見えて遠いんだという補正が掛かっていたけど結局のところ、近いのである
すると奥宮本殿を前にしてとても惹かれる参道が、、、いや、とりあえず先を急いで時間があればだ、と軽くお辞儀だけして上へ
っどーーーーーん!!
内宮本宮と違い周りに何も無いからこその異常なデカさ
ほんっと何も無いので凄すぎます
手前側は奥宮のお背中で車で来るとぐるりと向こう側を回ってこの先側が駐車場になっているようです
そういえば内宮は回り込みで本殿も奥宮も横から正面へ行く参道になっていますね
車折神社での 神様まで真っ直ぐ進むのは失礼にあたる、という言葉が思い起こされます
そういえばそれ以来ですね、私が神社巡りで裏参道や脇参道から入るのを全く躊躇わなくなった、寧ろその方が落ち着くようになったのは
そしてここで予想外の展開
ではご挨さ、、、つっ?!
お賽銭を入れる場所も三宮参りのお供え物を置く場所も無い!
電車の発車時刻と下りでスピードが上がる降り時間の計算をしつつ周りを見渡すもここ以外が無い、、、うーん、釈然としない
とにかく何も無い、遠く田んぼ、山、、、そしてこの左手の方には工場が見えるだけ、、、あぁ、ここに寝転がったら物凄く星空が綺麗だろうに
恐らくここが神幸祭で蝋燭に火が灯される場所でしょう
おっとのんびりしている場合ではない、と戻ろうとして目に留まったのがこちら、来る時は気づかなかったけど碑を見ると神木化石とある
まぁぁぁじぃぃぃかぁぁぁぁ!! でっ、でかっ!!!
木の化石は珪化木と言いまして私大好きなんです、大半は不思議な模様はあれど石にしか見えなくなってしまうのですが樹皮っぽさが残っていたり年輪が残っている珪化木は本当に好きなんです、それがこんな大きさでこんなに残ってるとか!!
その素晴らしさについつい惹き付けられてしまう、この辺りでもういっか、電車が一本ズレるとこの後の予定が完全リセットになってしまうのだけどそれならそれで致し方無し、と考えるようになっていました
奥宮の隣にあった建物は巨大な倉庫のようになっていてお社がありました、こちらはお背中で正面側は何か作業員の方やスーツの方があれこれと打ち合わせされていたので遠慮しましたがもしかしてこっちが奥宮だった? いや、まさか、今神様が座られているのは本宮ですしね
あ、そうか、あの方達は間近に迫った神幸祭の打ち合わせで祭の時はこちらにも神様がいらっしゃるとかかな?
と振り返った時である......!!
勿論初めてなので見覚えはないけれどこの雰囲気には覚えがあり過ぎる、、、まさか、まさか?! この先は先程通り過ぎた鳥居
つまり
奥宮!!!!!
いやね、先程も言いましたけど、脇参道から入るのはなんら躊躇しないのですが神様のお背中からお邪魔するのはやっぱちょっと躊躇しますよw
それもこれも、きっとちゃんと時間確認をして余裕を持った参拝をしていればあの時必ず先に登って来ていたんでしょうからゆとりをもった参拝って大事ですね、えぇ
まぁこちらを奥宮と言ってよいのか正確な答えが無かったのでわかりませんが、宝徳山稲荷大社の御祭神は三柱、そしてこちらに石祠が三社並んでらっしゃるというのはそういうことではないでしょうか
真ん中の祠は桜の太い枝をしっかりと支えてらっしゃいます
声が聞こえるでもなく、強い風が吹くでもありませんでしたが、とにかく すぅー っと身体中の力が抜けていくようで俗な言葉で言えば 整った というのがぴったりです
本宮で自分自身と向き合い、一之宮で優しさに触れ、そして奥宮で包まれた
うん、ひとりじゃない
ありがとうございました!! と最後に深々とお礼を伝え、参道を降りていこうとしたら、どうやら石段を登って来てこちらにご挨拶したら降りたり神様の後ろへ抜けなくても横に奥宮へと向かえるようになっていました
あれ? 脇に 奥之宮 社務所旧跡 と書かれています
??? この左側が? それともこの場所自体が? となるとこちらの三祠は???
まさに謎だらけの宝徳山稲荷大社でありましたが、特にお印というお印が無くても、この山に居るだけで物凄く素晴らしい氣頂ける素晴らしさがありました
あ、あれ? なんだかんだ言って超ギリギリかもはや間に合わないかくらい切迫していたはずの時間が神木化石やあの三祠さんにしっかりご挨拶したりしてたのに全然時間が進んでない?!
これは間に合わないどころか急がずとも数分の余裕が出来そうなくらい、、、そんなことある?!
とはいえやや急ぎ気味で降りている途中に見えた脇道、こういうの、大好き(多分私有地です)
というわけで急遽後半を急いだようで実はそれほど急がず本宮と奥宮で時間の流れが変わるという不思議体験をしつつ無事に電車5分前に駅へ戻って来られました(*^^*)v
いやー、狭い範囲でご挨拶する場所も少なかったのにまさか2時間もあって慌てることになるとは思いもしませんでした、ほんと、異次元過ぎてここだけ流れている時間軸が違うんじゃないかと思うほどにゆっくりと堪能させていただきました、感謝
来る前は二時間もあるのかぁなんて思ってましたが、いやいやそれどころかちょっとギリギリになる、くらいにお考えください(そもそも普通は車で来るところです、ここ)
ちなみにこの二週間後に開催された神幸祭は赤いローソクに願いを書き入れて灯すお祭りで古くから、誠心誠意 弊と供物を捧げ一筋にお願いをすれば必ずひとつは叶うと伝えられているそうです
当日に参拝出来ない場合は願い事を書いてお預けすれば神職様が灯してうださるようで本宮で少し迷ったのですが、一生にひとつだけとして叶えたいほどの願いが今はまだ見つからず、もしそれほどの願いが出来た時にはちゃんと自分で灯しに来たいと思ったのでやめておきました
またお祭りの際には真っ暗な夜に赤い火の鳥が目撃されると言い、画像や動画を観たり考察を見たところ、恐らく白鳥が空を舞うと地上からのたくさんの蝋燭に紅く染まって見えるんじゃないかという感じでしたが、まさにそれこそが火の鳥、素晴らしいじゃないですか(*´ω`* )
というわけで、超絶長々と綴ってまいりました宝徳山稲荷大社、普段から長いですけど(←)、さすがにこれだけぐだぐだ長いのは初めてじゃないでしょうか、そかもこの後後述がありますから(爆)
いつもなら前後篇と記事を分けるところですが、こちらは分けることなくひとつの記事にしたかったのです
神社の他には素晴らしい景色と美味しい空気以外なのにもない越後岩塚、なかなか来れるところではありませんが出来うるならば長く長く時間を見ておいてその空気を感じてみてください(*^^*)
あとがき
いやぁ、長いですね、ほんと、長いですね
でもここからがまた長い← なのでそんなん要らねぇというそれでもここまでお読みになった方はせめて、すっとばして最後の方だけお読み頂けると幸いです
まず御由緒から
縄文から祭祀が執り行われているとされていますが、縄文とはかなり長い時代になりまして凡そ1万3000年前~2300年くらい前とかなりの幅広さがあります、つまり紀元前300年前後ということになりますので既に祭祀が行われていたとしても何ら不思議はありません(凄い事ですが)
その創始を指示した殷帝大王とは? 普通に考えれば殷国の帝で大王は敬称と考えることが出来ると思うのですが、殷といえば中国大陸最古の王朝といわれており紀元前1700年頃から紀元前1000年頃まで存在したとされています、ちょっと桁違いの古さですね
殷王朝の系譜を見てみたのですが当然ながら殷亭大王という呼び名自体がその全てに当てはまるので想定は不可能
次に命を受け実際に創建した物部美万玉女命ですが、当然ながら検索して出てくるのは宝徳山の関連のみ
物部といえば皆さん思いつくのはひとつだけだと思いますが、物部氏の始祖とされるのは神武天皇に使えた宇摩志麻治命でその父は饒速日命とされています
始祖が神武天皇に使えていたとされる時代である2600年前、つまり紀元前300年前頃にはまだ物部氏は誕生していません
ただしこれを嘘とするのは時期尚早、物部の祖を後世の人々が物部と呼んだとしてもおかしくはありません、、、が、やっぱり難しいですね、物部の祖の父である饒速日よりもさらに700年ほど前の祖先まで遡らなければ殷王朝からの命は受けられないのです
まぁ、あの物部とは別の物部だったらと考えればアレですがそれはこのブログでは不可能です
次に、瓊名之里についてですがやはりこちらも宝徳山関連にしか出てこない呼び名ですが、まぁそれについてはその場所の事ですから他と関連が無ければ広がらないし後に 朝日長者ヶ原、太田乃庄、と変遷しているとされているようですがその辺の名もこの辺りの地名としては出てきません
うーん、つまり同定出来る要素が無い( ̄▽ ̄;)
北陸地方においては福井から山形辺りまでが高志とされ、大化に国として成立したとされていますが持統天皇の代に大宝律令が制定されると越の字が使われるようになり越前、越中、越後の三国に分けられておりその中に宝徳山の名は無く、また宝徳山でなくとも越国一宮という神社自体が見つけられませんでした
うーん、、、どんどん分が悪い( ̄・ω・ ̄)
では御祭神はどうか(一切の説明が無い時点で既に分が悪い)
主祭神配神の分けは無いようですが筆頭に挙げられている稲荷神の名が 天照白菊宝徳稲荷大神、なんと皇祖神にして日本の総氏神とされる天照の名が入っており、大門には菊花紋がありました、それも皇室紋とされる十六葉八重表菊です
勿論、現在では一般的に使用しても問題は無い(とはいえ皇室に敬意を払って使用しないもしくは少し変えて使用している)のですが、、、これはどういうことか
そして 白菊 神様 で調べてみたところ、、、あれ? 京都で最も古い神社のひとつとされる金札宮が伏見にあるようで、御祭神が天太玉命、天照大神、倉稲魂命の三柱で天太玉命は白菊明神とされていますし倉稲魂命は稲荷神です
あれれ? これは単なる偶然の一致でしょうか、、、というか年末年始の帰省兼巡拝で思いっきり伏見へ行こうとしている今、この情報が繋がってくることの偶然さが怖い(怖くない)
宝徳山は古来より山自体を御神体とした信仰と考えれば結構綺麗に纏まってしまう、、、いや、まさかね
次に日本古峰大神ですが意外なことに栃木に日本武尊を祀る古峯神社(天狗伝説もあるそうです)がありました、、、がさすがにそんな簡単に紐解けるわきゃないか(*´ω`*)
続いて唯一の一般的な御名である八意兼大神は天岩戸隠れにおいて女神を誘い出す知恵を出した神であり国譲りにおいても降臨させる神の選定を任されていたまさに軍師、最終的にはニニギに付き従って降臨しており子孫は信濃や武蔵を治めたといわれています
信濃川も近いですし信濃国とも近いので阿智氏がこの辺りまで広がっていたのかもしれません
そして百塚に辿り着きました
この近くには百塚があり、小千谷の百塚と共に朝日長者夕日長者伝説が残っている、そしてこの近くには朝日神社もあり古来から大規模な太陽信仰の場であったようです、、、天照!!
当然、稲作の地でもありましたからお稲荷様を祀るのも自然な流れと言えます
というわけで随分ながながだらだらと考えてみましたが、やっぱり わかりません の答えしか出ないのです
ここからが本題(マジか長すぎだろ)
勝手な意見です
正直、状況だけ考えたら胡散臭くないですか???
ド田舎(めちゃくちゃ素晴らしいところです)にあってそこまで必要なのかというくらい異常な大きさの社殿がボコボコと建てられていてしかも皇室菊花紋も掲げられ、それだけの資金が一体どこから来ているのかとか神名も由緒も(オモイカネ以外)何ひとつ一般的なものと繋がらない
一説ではありますが、かの田中角栄も若き頃からこちらを崇敬していたと言われている他、嘘か誠か錚々たる方々から崇敬されていたとも言われています
そしてなによりもこのご由緒が独自の説のみで御祭神も御利益以外一切説明されていないこの神社を長岡市や長岡観光協会が公式に紹介しているのです、怪しい新興宗教(いや、少なくとも新興ではありませんが)では無いということ
そして実際に参拝して私が感じたこと
さまざまな神仏が習合された古来からの祭祀の場
五色は五智を表す仏教の教えで青黄赤白黒が基本ですが青は緑に黒は紫にされることもある、まさにローソクの色と順番です
そして私は神社、お稲荷様として参拝したのですが全体的に感じたのはまるでお寺のような雰囲気で参拝の間は常に自分自身と向き合っていたと感じました
トンボが指に留まって綺麗な写真が撮れた、ありがたい
ローソクを灯しながら考えたのは神様への感謝ではなく自分自身の現在と過去と未来
拝むカマキリに出会って眷属様だと思うよりもなんて素晴らしいんだろうと感謝する
でもなんだろう、お寺とはやっぱり違う気もする、その答えはやっぱりこの土地自体にあるのではないかと思いました
永く人々が太陽の恵に感謝してきたその想いが込められた土地、その拝所こそが宝徳山稲荷大社であり、その崇敬がより大きな神殿を産んだ
まぁここまで大規模で謎が深いとなると都市伝説的に考えれば「何かが隠されている」ということになるのでしょうが、それもまた興味深いのでどなたかガッツリ調べて貰いたいところです(他力本願w)
というわけで、何が何やら分からないけれど物凄く素晴らしい宝徳山稲荷大社でございました
ほんと、是非一度、ご参拝頂きたい(*´ω`*)