どうも、ひのきですm(*_ _)m
今回はこちら、装束稲荷神社です
紀州神社を出た私はナビに従って住宅地の中を歩いて行きました
いつものように丸一日分の予定を入れたみっちりスケジュールですが実は後半はいつでも切り上げられるようにしてあるのでゆとりを持ってのんびりとした巡拝日です
やっぱ神社巡りはガツガツするんじゃなくってゆとりを持たなきゃダメさねぇ(*´ω`*)←どの口がそれを言う
とそんな時でした、いなり通りを歩いていると急に左手首がビリビリ、ギュウとされる
なんだ?何かあるのか? いなり通りだけど目指す装束稲荷さんはまだ先だけど、、、いや、こんなギュウとされるには何かあるぞ、と周りをキョロキョロしながらゆっくり歩くとすぐに見つけたのはワンブロック隣の角のお社
うわ、マジであった( °_° )
庚申馬頭観音堂ですね!!
古くは江戸期のもので中央は昭和5年と新しいながら空襲によって上部が欠けているそうですがこうして今も残り立派なお堂で大切に守られ、街の人々を見守ってくださってるんですね(*´ω`*)
そして元のいなり通りに戻り歩き続けていると、、、ギュゥ、ビリビリ、、、嘘やん、また? さすがにそんな立て続けに、、、と、、、いらっしゃった( °_° )
手前(写真右側)の木草が生い茂って影になっていたので見えなかったんですね、お稲荷様です
街として仕方がないのでしょうけれどどうしてもこういった小さなお社は目の前や横、お背中がゴミ集積所にされてしまうケースをよく見かけます(´・ω・`)
ギョロっと目を向いたやや蛇のような神狐さんが守る朱色のお社は木々に囲まれ、小さな境内はとても綺麗にされています
柵も質素でそこらにやや劣化具合が見られますがとても神聖感のある境内で包み込まれているような、でもご挨拶のためにしゃがんでいると両後ろにお狐様が座ってらっしゃるような雰囲気を感じます
そうか、いなり通りの稲荷はこちらのことだったのかな(*´ω`*)
そして三度目のソレはやって来た
いつもナビに使っているサブスマホを忘れたのでナビ振動がわかりづらく、まだ先だと思ってふんふんふーんと歩いていたら ギュッ! ビリビリビリ!!
嘘やん!! また?! さっき観音さんとお稲荷さん会ったばっかだぜ?! と今まさに通り過ぎようとしていた路地の横を見ると赤い幟が見える
行ってみると、、、装束稲荷神社!!
危うく目的地を通り過ぎるところでしたw っていうか、何ですか今日のこの左手首ナビの精度!! 過去にこんな正確性だったこと無いよ!!(とっても有難い)
こちらは千年の昔に榎の大木があり大晦日になると関東一円の神狐が皆集まりここで衣装を改めてから王子稲荷神社へと参詣していたという伝説から装束稲荷神社と呼ばれ、今でも王子狐の行列として大晦日のお祭りが開催されているそうです
いつから稲荷神社として祀られたかはわかりませんが安藤広重の浮世絵に描かれていることから江戸期には既に祀られていたと思われます
明治期になると榎の大木も枯れてしまい社も区画整理で現在地へと遷されてしまいましたが霊験はしっかりとお社へと受け継がれてました
大空襲の際に東南から猛烈な勢いで襲い掛かった延焼が不思議とこの場所で止まった事からそれまでの粗末なお社を改め現在の社殿が造営されたそうです
境内に入ると右手に素敵な雰囲気の手水と歌碑があります
スラリとした神狐さんと素晴らしい御社殿
稲荷祝詞を唱えさせていただきました
なんでしょう、そりゃ大晦日でもありませんので沢山のお狐様達の気配を感じることはありませんでしたがご挨拶している間、境内の草木から何か楽しそうにしている雰囲気を背中から感じました
と、振り返ると藤棚に提灯が下がっているだけで何も無い空間があったので入ってみました
提灯の存在というのもあるでしょうが、なんか物凄く落ち着くというかなんと言うか、もう、ここ、パワースポットでしょ!
すっぽりと収まるという言葉がピッタリの癒し空間
ここまで三度も手を引いてくれたお狐様もこの時一緒に居てくれたのかな(*´ω`*)
区画の角に鎮座されておりまして横も参道になっています
装束榎と彫られた巨大な石板と電柱に隠れてしまっているこちらの御神木榎は後に植えられたものですが今もこの御神木を目指し神狐様たちは集まられているのでしょうか
狐行列の絵が書かれたシャッターには数枚の紙が貼られており、御札・御朱印は向かいの陶器店にて頂けるようです
じゅん散歩の取材もあったそうでショーケースやガチャガチャ、店内にもお面など狐関連の商品が見えました(*´ω`*)
満ち満ちた気持ちになれる、そんな素晴らしいお稲荷様でした
私もよく「お稲荷様は狐が御祭神じゃありません! お稲荷様の眷属様が神狐様です!」と言っていますが、勿論こちらも御祭神は宇迦之御魂神です
ただ、お稲荷様ってやっぱり様々でウカ様の御神威強き穏やかな神社、神狐様が睨みを利かせているやや緊張感漂う神社、ウカ様もお狐様もウェルカムで人懐っこい神社、などそのお稲荷様によって性格が様々なのですがこちらはとっても和む雰囲気
それはまるで集会場というか井戸端というか、とにかくちょっと寄ってその時居る仲間達と談笑して、というコミュニティの場といった感じでしょうかね
それがあの藤棚の下のスペースなんじゃないかなって思いました
藤の花開く頃に参拝したら、朱色と藤色に黄色がとっても素敵でしょうね(*´ω`*)
折角なので、安藤広重の浮世絵を検索してみました
あれ? そういえば小さな違和感を感じていたのですが漸くここでわかりました! 歌川広重ですよね!! あれれ? でもやっぱり安藤広重も聞いたことあるぞ?
調べてみると本名が安藤重右衛門で浮世絵師として名乗ったのが歌川広重、安藤広重というのは本名と浮世絵師としての名が合わさったもので実はあまり相応しくないんだそうです( ̄v ̄;)
さて、こちらがその浮世絵 王子装束ゑの木 大晦日の狐火 です
著作権が切れているものの所蔵などの写真は勝手に使っちゃいけないと思っていたんですがあくまでも著作権は絵師自体にありそれが切れている以上は所蔵物も掲載物も著作権フリーなんですね(*´ω`*)
うわー、素敵ですね!! 初めて見ましたがとっても雰囲気ある素敵な浮世絵です(*´ω`*)
っと、、、? よーくアップにして見ても榎の周りには藁がいくつか立っているけれど祠のようなものは全く書かれていません、勿論タイトルにも 稲荷 の文字はありませんので1850年頃までは稲荷としての祠がまだ無かったということになります
狐火として最初に描かれたのが1641年の若一王子縁起絵巻だそうですが、この伝承には元々松として伝わっていたのがいつしか榎に変わったとも言われているようです
まぁ伝承というのは大衆の口伝ですから何かの折に少し内容が変わってしまうこともあるでしょう
では、いざ!! 王子稲荷へ!!