どうも、ひのきですm(*_ _)m
ブログとしては誰得か全く不明だけど自分の為の情報整理ブログだからいいじゃないかっていう突然のシリーズ化、勝手に記紀考察のコーナー、第二回目でございますw
※ 古事記を中心として日本書紀、旧事本紀、ほか神社や地域等の伝承をまじえながら私の感覚だけを元にして勝手に読み解いていくだけの記事なので裏付けも整合性もありませんし、勿論着地点も用意していませんw
第二回となる今回のテーマは アマテラス!!
え?日本の皇祖神にして最高神なのに二番目なの?
そうなんです、理由があるんです
さて、はじまりは古事記と日本書紀がなんなのかという再確認でそこから神々の系譜をザックリとメモっていた時のこと
あれれ?記紀における神代って結構短い! まぁ当時からしてもかなり昔の事だろうしそれこそ記憶頼みの口伝が元となったので覚えていないところは省かれたのでしょう
元が口伝であればしっかり覚えるでしょうけど書物として存在していたのならば全てを覚えておく必要性が無かったでしょうからね
そして神話のようになっている理由もわかります、口頭だけで歴史を淡々と伝えられたって覚えられやしません、やっぱり夢中で聞きたくなって頭に残るような壮大なストーリーじゃないと(*´ω`*)
でも元となった書が列記タイプなのに記紀編纂にあたって急にストーリー仕立てにするとは思えません、元となった書もまた口伝を文字にしたタイプが基準となっていたのかもしれないですね
そんな中、思いっきり目立っていることに気づき、第一回のテーマとなったのがスサノオでした
アマテラスが最高神とされているのにどう読んでもスサノオが主人公だし舞台が神代から出雲に変わっても登場するし、その彼に代わる主人公は彼の孫(子)なのです
これはアマテラスを掘り下げるのが不可避!!と考えてみたのが第二回が生まれた理由です
古事記では黄泉の国より逃げ帰ったイザナギが禊で大量の神々を産みましたがその中でも最後の三柱が三貴神と呼ばれており、その最初に左目から誕生したのがアマテラスです
日本書紀ではイザナギとイザナミが相談の上で産んだとされています
イザナギは長女(として進めます)であるアマテラスに御倉板拳之神(みくらたなのかみ)と呼ばれる御首飾りを授け、高天原を治めるように命じます
(ここで気になった点は後述にします)
次にアマテラスが登場するのはスサノオを迎えるシーン、荒々しく音を立てて迫り来るスサノオをは高天原へ攻めてきたのだと思い自ら武装して出迎えます
実は三貴神のうちスサノオのみが「弟」と書かれていて男性神だということがわかるのですがアマテラスとツクヨミについては性別に一切触れられていないのです(ツクヨミは産まれたところしか描かれていませんが...)
ただこの時の描写が、男性の戦支度というより女性がする様子で描かれていること、誓約で男性神スサノオと神産みを行うことなどが女性神であるとする根拠になっているようです
そもそも神が子を産むのに性別なんて無い!!と反論する方がいらっしゃいますが仕方無いじゃない、イザナギイザナミの代からハッキリと性別が別れて子を産むのにでっぱったところとひっこんだところを併せて あ~えぇおとこぉ、あ~えぇおんなぁ とやることになったんですから誰も何も言えないんです
そのスサノオに潔白を証明させるための誓約、これが問題です
記述通りであればアマテラスが命じたのではなくスサノオ自ら誓約をすると言い出しています
ふたりは天安河原を挟み、まずアマテラスがスサノオの持つ十拳剣を噛み砕き宗像三女神を産む、スサノオはアマテラスの持つ勾玉の緒から五男神を産みます
ここが凄く難しいところなのですが皆さんはどうお感じになったでしょうか
元の持ち物の主を親とする、噛み砕いて実際に産んだ者を親とする、どう思います?
これ、お互いが同様の行為を行っているのでそういう意味では性別を超越しているとも言えるのですが、どちらにしてもイメージとしては実際に産んだ方ですがその種となった物の持ち主も無関係とは言えませんよね
さらに勝敗の記述についてもここは最も重要でして、神産みは同じ流れで三女五男神を産んでいるのですが、古事記の中では「私が潔白である証拠として優しい女の子を産んだ」とスサノオが勝ち、日本書紀においては「男を産めば潔白だ!」と宣言してスサノオが勝っているのです
オワカリイタダケタダロウカ
出産の経緯が同じで、先に書いてしまいますが女神はスサノオの子となり男神がアマテラスの子となるのも同じなのにスサノオ勝利の条件が違うのです
まさかの ザ・タマムシイロ !!( °_° )
これ、記紀を比べなければ気づかないポイントでした
潔白を証明する大切な誓約なのにどちらに転んでもスサノオを勝ちに出来るようになってはいる、むしろアマテラスが男神の方を引き取ることが出来るようになっているような気さえしてしまいます
これはアヤシイ、とてつもなくアヤシイ
アマテラスよりもスサノオの方が登場するのと同じくらいアヤシイ
ともあれ、誓約の結果、自分が弟を疑ってしまったということになったアマテラスはその反省からか、暴れに暴れる弟を必死でかばい続けたのですが、、、遂に堪忍袋の緒が切れる時がきます
アマテラスが機織女と共に機屋に居たところ、横暴な弟はなんと剥ぎ取ってきた馬の皮を天井に開けた穴から投げ入れて来たのです
突然の血なまぐさい描写、しかも突拍子も無い!!
心穏やかに主への神依を織っていたところに突然天井から血だらけの馬(皮)が落ちてきたわけですから驚きに驚いた機織女は工具が陰部に刺さって死んでしまい(ナンデソウナル)、「ア---モウ!チョットシンジランナイ!ナニシテクレテンノ!!サッスガニアリエナインダケド!!コンナンウチマデコロサレルワ!!」と天之岩屋へと籠り巨岩で閉じ篭ってしまいます
ん? ここ、なんでわざわざ陰部に工具が刺さったんだろう、、、もしかしてこれ、スサノオがアマテラスの機織女に浮気してたんちゃうんか?
あーっ!? あっ、あっ、あーーーっ?! イソタケルたちはその時の子供だったりして? いや、それはさすがに邪推し過ぎですね
もしかして、婚姻同盟を結んだはいいけど暴れまくって手が付けられない旦那、そこでさらに部下の娘と浮気なんかされて隠れてしまったと考えることも出来ちゃいません?
というか、なんだろう、同盟関係というかひとつの国として纏まったはずなのに勝手にあちこちの政治や鎮圧に手を出して最終的に誰か(部族とか)を討伐してきたんだとしたら
アマテラスは次は自分の番かと身を隠したのが天岩戸隠れ?!
大変!! 太陽神たるアマテラス様が隠れてしまったら高天原だけでなく葦原中国に至るまでが暗闇に包まれあらゆる災いが世界を襲います
ここでアマテラスが突然太陽神になるし、全世界的に太陽神といえば絶大な力を誇る最高神なのに怒るどころか岩戸に隠れてしまうというのがやっぱりどこか引っかかりますねぇ
統治王であるスサノオは手が付けられないほどに横暴で統治王であるアマテラスは隠れてしまった、国中手が付けられない状況に陥ったという解釈も出来そうです
下手したら、アマテラスは自ら隠れたのではなくスサノオが幽閉した可能性まで考えることが出来てしまいます
また、この時の描写がスサノオ巨大火山説、大量に吹き上げられた火山灰によって太陽アマテラスが覆い隠され食物は育たず病が広がり多くの人々が亡くなった描写だとも考察される部分ですね
さぁ困った、ありとあらゆる神が集まってなんとかしてアマテラスを引き出したのが有名な天岩戸開きとなります
さぁ、以上です
以降、アマテラスが登場するのは国譲りと天孫降臨において ~を遣わした と ~に聞いた という部分だけ、しかも日本書紀に至ってはその指示を高皇産霊神が出していて天照大御神ではありません
そう、やっぱり皇祖神にして最高神であるアマテラスよりもスサノオの方が目立ってるんですよ!! しかも日本書紀においてはさらにスサノオに関する記述が多い!!
さらに日本書紀なんてアマテラスの椅子にスサノオがうんちして気付かず座ったら臭くなっちゃったから怒って岩屋に隠れただなんて書かれているんです(ドウナノコレw)
葦原中国を統治したのだって指示を出していただけで実際に裏切ったり戦ったり統治した神々の方がメインであり、アマテラス自身は高天原を統治したままこの国には降りてきてもいないのです
そう、これこそが私の感じた最大の違和感、スサノオの血脈
国譲りと天孫降臨、その後の神武東征に至るまで肝となるのが五男神のうち長男アメノオシホミミと次男アメノホヒですから男神の親はどっちだということで先程の謎にぶち当たるのです
五男神はアマテラスの勾玉の緒から生まれたからアマテラスが親だとする古事記、噛み砕いて産んだのはスサノオだけどその御統が私のだから五男神は全部私の子だとする日本書紀
古事記においてはアマテラスが「私のものから生まれたから五男神は私の子、あなたのものから生まれた三女神はあなたの子」と言います(やっぱり男の子を手元に置きたかったんじゃ…)
その通り、日本書紀はひとつの話において複数の説を載せているのですがそのひとつに「お前に悪心無ければ男を産むだろう、そうなればその子を我が子として高天原を治めさせよう」とアマテラスが言っているのです
まさかのド直球発見、めちゃめちゃ言うてますやん!! 自分で言うてますやん!! つまり、スサノオの潔白は認めるけど跡継ぎがおらんから貰うぞ、ということではありませんか
でも二人の子であったならば、私が貰うと言う必要は無い、これはつまり、、、もはや部族間の姻戚同盟どころではなく天孫族の血で後継者を残すためだったということにも繋がってきます
一応は父親だから追放まではせず残していたけれどさすがに我慢の限度を超え、遂に八百万の神によって追放されたと読み解くことが出来るかと思います
いずれにしても日本書紀でスサノオが葦原中国に向かう途中の新羅で連れていたのは母が分からぬイソタケルと妹二人ですから五男神がアマテラスの元で子として育てられたという事は間違いありません
三女神はさっさと筑紫へと送られているのですがこれは世継ぎは揃ったから不要だったととることが出来ます
あれ? 祭祀王として残さなかったのかな…? そうなってくると、ここで実にアマテラス男神説に少し有利な材料、高天原王である兄貴には息子が居なかったので弟に産ませ世継とした、自分は祭祀王ではないので女神は後継に不要だったと見ることも出来るようになってしまいますね
そしてここからがまた問題です
そもそも神々においてはひと柱の神が和御魂荒御魂の二柱と分けられることもよくあるし、恐らくひと柱なんだろうけれど〇〇ヒコ・〇〇ヒメ的なに男女の神とされることもある(実際は夫婦二柱のことなのかもしれませんが)
長女 タギリヒメは日本書紀においてイチキシマヒメの別名と書かれている、次女 タギツヒメは旧事本紀においてオオナムチに嫁いで事代主と高照姫を産んだとされている、三女 イチキシマヒメは日本書紀では生まれたのが最初とも三番目とも書かれている
さらに各地の伝承では、イチキシマヒメはアメノホアカリに嫁いだ、ニニギの教育係として共に降臨したなどと言われている
天火明はアメノオシホミミの子にしてニニギの兄弟(父という説もある)ですが、旧事本紀には天照国照彦天火明櫛玉饒速日とされていてニギハヤヒの別名だとされている
もうごっちゃごちゃですw これはもうほんと、職位名だから複数名存在している説を採用したくならすよねw 戦国時代なら山城守、伊豆守、みたいな
そして職位名であれば、兼務した場合どちらかの名前それぞれで呼ばれることもあるだろうし、統合すると名前がめっちゃ長くなることもある
つまり、三女神だけどひとり、もしくはふたりだった可能性は十分に考えられます
同じように五男神を見てみると、長男次男の経歴はしっかりながら三男以降は調べても誰ぞの祖神というくらいしか出てきません
まぁ特段の功績を残したわけでなければそれも仕方なしかもしれませんが、こと四男五男にいたってはその名に 天 が付けられていません
勿論例外はありますが大切な一大イベント 誓約 で生まれた神なのに主に天津神に付けられる 天 が名に無い、これはどういうわけか、ということです
やはり、実際に生まれたのは二人、多くても三人だったってこじゃないだろうか、とすれば二度の出産で十分可能な人数になります(双子も三つ子もなかなかですけどね)
もしかしたら、、、? 王直系の血を引くものだけに天の称号がおくられるとしたら、天がつかないのはスサノオとアマテラスの子、つまり嫡子ではなく庶子だったりする?!
あ! あれれ? あれれれれれれ?!
そもそもなんですけど
スサノオが身の潔白を証明するのに男の子(女の子)を産むというのはまだしも、アマテラスまで子を産む必要ってありましたっけ???
そう、これこそがこの第二回が生まれた理由です
そしてまさかの第三回決定でございますm(*_ _)m
つづく
さて、忘れそうになっていた後述です
今まで意識していなかったのが冒頭でしか登場しない神名を与えられている御倉板拳之神です
調べてみるとどうも考察しか無いようで実態は不明(そりゃここだけの記述ですものね)のようですが、王の証である霊石、稲作の御魂など様々な説があるようです
御倉板に挙げるということから神を降ろす祭壇、神棚の御神体だったかもしれませんね
個人的には、絵にもよく描かれますが純粋に神の魂が宿る勾玉の首飾りだったから神名が与えられていたんじゃないか
それこそ、創造主は天之御中主神ですがこの時点での高天原の統治王がイザナギだと考えれば、黄泉の国へ行ってしまったイザナミに代わって祭祀王に任命したということじゃないだろうか、と思ってみたり(*´ω`*)
アマテラス男神説とするならば、イザナギからの代替わりという感じになるのかもしれませんが、そもそもこの国の歴史を語るのにイザナギがそのまま高天原の王でアマテラスが祭祀王だったのか、はたまたアマテラス自身が高天原の王だったかは関係無いのです
私は祭祀王に就任したと考えていますが、その場合においても祭祀王が神託として国譲りや天孫降臨を指示しても不思議は無い、いや、むしろそれが自然なので(*^^*)